肩甲骨を整えれば産後の悩みが解決する?

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〜骨盤ケアだけでは戻らない理由〜

出産を終えた女性の多くが、体の変化に戸惑いを感じています。

「お腹まわりの脂肪が戻らない」「腰が重くて抱っこがつらい」「何をしても疲れやすい」——。

出産という大仕事を終えたあと、心と体のバランスを取り戻すことは簡単ではありません。

整体やエステ、骨盤ベルトなどで「骨盤矯正」を受ける方も多いですが、実は骨盤だけを整えても本質的な回復にはつながらないことが多いのです。

その理由は、体の軸を支える“もう一つの要”である「肩甲骨」が関係しているからです。

ではなぜ、肩甲骨を整えることで産後の悩みが解決へ向かうのでしょうか?

本記事では、その仕組みと具体的な効果をわかりやすく解説していきます。


① 産後に多い3つの悩み

産後の女性が訴える代表的な不調は次の3つです。

1. 体型が戻らない

出産を終えてもお腹がぽっこり、ヒップラインが下がる、下半身だけ太くなる——。これらは骨盤の開きと姿勢の崩れが原因です。妊娠中に重心が前に傾くことで、骨盤が前方へずれたまま固まってしまいます。

2. 肩こり・腰痛・背中の張り

授乳や抱っこ、家事などで前かがみ姿勢が続くと、肩甲骨が外に開き、首や肩の筋肉に負担が集中します。その結果、頭痛や手のしびれを訴える方も少なくありません。

3. 疲れやすく、気分が落ち込みやすい

ホルモンバランスの変化に加え、睡眠不足と姿勢の崩れによる呼吸の浅さが重なると、自律神経が乱れやすくなります。慢性的な疲労や、イライラ・不安感といった心の不調も現れます。


② なぜ骨盤ケアだけでは戻らないのか?

妊娠中から分泌される「リラキシン」というホルモンは、出産の準備のために骨盤周囲の靭帯をゆるめる作用があります。出産直後はこのホルモンの影響で骨盤が開きやすく、一般的には「骨盤矯正が必要」と言われます。

しかし、骨盤を整えただけでは「体のバランス」は戻りません。

なぜなら、人の姿勢は骨盤と肩甲骨が連動して成り立っているからです。

産後は授乳や抱っこで腕を前に出す姿勢が増えるため、肩甲骨が外に広がり、背中が丸まります。すると背骨が引っ張られて骨盤は後ろに傾き、本来の位置に戻りにくくなります。

つまり、骨盤を整えても上半身が前に倒れていれば、すぐに骨盤が歪んでしまうのです。

体のバランスを根本的に取り戻すには、「骨盤を支える肩甲骨」を正しい位置に戻す必要があります。


③ 肩甲骨が骨盤のケアに効果的な理由

肩甲骨は単に「肩を動かすための骨」ではありません。

実は、背骨や肋骨、そして骨盤と筋膜でつながっており、全身の姿勢を調整する要でもあります。

● 姿勢連動のポイント

  • 肩甲骨が前に傾く → 背骨が丸まる → 骨盤が後傾する

  • 肩甲骨が正しい位置に戻る → 背骨が立つ → 骨盤が前傾し、自然に締まりやすくなる

このように、肩甲骨の位置は骨盤の角度に直接影響しています。

そのため、「肩甲骨を整える=骨盤が整う」という関係が成り立ちます。

また、肩甲骨の動きが改善すると、胸が開いて呼吸が深くなります。深い呼吸は横隔膜の動きを活発にし、内臓を支える筋群(腸腰筋・骨盤底筋群)を刺激。これが骨盤内の血流を促進し、骨盤の安定化を助けます。


④ 肩甲骨を整えることで得られる5つの効果

  1. 姿勢が整い、体型が戻りやすくなる

     背骨が立ち、骨盤の位置が安定。ぽっこりお腹や下半身太りの解消につながります。

  2. 肩こり・腰痛の改善

     肩甲骨周りの筋肉(僧帽筋・菱形筋・前鋸筋など)のバランスが整い、筋緊張が軽減します。

  3. 呼吸が深くなり、自律神経が安定

     胸郭が開くことで酸素が全身に行き渡り、ストレス耐性が上がります。

  4. むくみ・冷えの解消

     肩甲骨を動かすことでリンパの流れが促進され、体液循環が改善します。

  5. 母乳の出が良くなる

     肩周りの血流が改善することで、乳腺への血行がスムーズになり、母乳分泌を助けます。


⑤ 自宅でできる簡単「肩甲骨ケア」

● 肩甲骨寄せストレッチ

背筋を伸ばして立ち、両手を軽く後ろで組みます。肩甲骨を中央に寄せるように胸を開き、5秒キープ。10回繰り返します。

● タオルを使った肩開き運動

タオルの両端を持ち、腕を頭上にあげます。そのまま大きく後ろへ回し、肩甲骨を動かす感覚を意識します。

● 授乳前の「肩ほぐし」

授乳前に軽く肩を回すだけでも血流が良くなり、肩こりや乳腺炎予防に役立ちます。

これらは1回1分でも効果があります。大切なのは「骨盤を戻す前に肩甲骨を緩める」意識を持つことです。肩甲骨が自由に動くようになると、骨盤矯正の効果も長持ちします。


⑥ 現代女性が忘れがちな「上半身から整える」という発想

現代の産後ケアは「骨盤」に偏りがちですが、体は全身でひとつのユニットです。

骨盤を締めるよりも先に、肩甲骨から背骨のラインを立てることが、自然な回復の第一歩。

江戸時代の女性たちは、重い着物を着ながらも美しい姿勢を保っていました。それは背筋を支える“肩甲骨の使い方”が身についていたからです。

姿勢が整うと呼吸が深まり、心も落ち着く——この自然な循環こそが、現代のママたちに必要なケアなのです。


⑦ まとめ:産後の不調は「肩甲骨」から整える

産後の不調は、骨盤だけではなく、上半身の崩れが原因で起こることが多いです。

肩甲骨を整えることで、

  • 骨盤が自然に締まりやすくなる

  • 姿勢・呼吸・血流が整う

  • 肩こりや腰痛、むくみが改善する

  • 心身のバランスが整い、育児が楽になる

というように、体全体の回復が加速します。

「産後=骨盤ケア」ではなく、これからは「肩甲骨から整える産後ケア」へ。

毎日のちょっとした姿勢意識とストレッチが、あなたの体と心を本来のリズムへ戻してくれます。